不動産営業がきついと言われる理由|20年以上業界を見てきた私が本音で解説

Man in business suit sitting on concrete barrier looking at phone holding clipboard

「もう辞めたい…」

不動産営業をしている人なら、一度はそう思ったことがあるのではないでしょうか。

夜遅くまで続くポスティング。
終わりの見えない数字のプレッシャー。
土日は休めず、上司からは常に結果を求められる。

私自身、飲食業から不動産業界へ転職し、

・不動産売買仲介営業
・新築一戸建て建売営業
・新築分譲マンション販売
・注文住宅の営業
・用地仕入れ法人営業

など、20年以上この業界を経験してきました。

正直に言うと、

「この仕事、自分には向いていないかもしれない」

と何度も悩みました。

売れずに苦しんだ時期もあります。
ブラック企業のような環境を経験したこともあります。

それでも長くこの業界にいる中で、

「不動産営業がきついと言われる本当の理由」

が少しずつ分かるようになりました。

この記事では、実際に現場を経験してきた立場から、不動産営業のリアルを本音でお伝えします。

これから不動産業界へ転職を考えている方や、今まさに悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

目次

不動産営業がきついと言われる理由

拘束時間が長く、仕事とプライベートの境界がなくなりやすい

不動産営業がきついと言われる理由のひとつが、「拘束時間の長さ」です。

もちろん会社によって違いはありますが、不動産業界は基本的にお客様都合で動く仕事です。

お客様が休みの日に内覧へ行き、仕事終わりの夜に商談をすることもあります。

特に土日祝はほぼ仕事。
逆に平日休みは、友人や家族と予定が合わないことも多く、孤独を感じる人もいます。

私自身、営業時代は終電近くまでポスティングをする会社で働いたこともありました。

住宅街を歩きながら、

「自分は何をやっているんだろう…」
「この仕事向いてないかもしれない」


と本気で悩んだこともあります。

さらに怖いのは、“長時間労働に慣れてしまう”ことです。

最初はきついと感じていても、いつの間にか、

・休みの日でも会社から電話が来る
・夜遅くまで働く
・食事を急いで済ませる
・常に数字を気にする

そんな生活が普通になっていきます。

不動産営業に興味を持っている方は、給与や歩合だけではなく、「自分がその働き方を続けられるか」を一度冷静に考えてみてください。


成果主義のプレッシャーが強い

不動産営業は、良くも悪くも「数字」で評価される世界です。

1件契約を取れば評価される。
逆に、結果が出なければ厳しい空気になる。

とても分かりやすい世界です。

私は営業時代、周囲が契約を取っている中で、自分だけ結果が出ずに悩んだ時期が何度もありました。

特に辛かったのは、

「頑張っているのに結果が出ない」時です。

朝から夜まで働いても契約ゼロ。
上司や会社からはもちろん数字を求められる。

自分は真剣に頑張っていても、会社からは頑張っていないという評価になる。

すると、全てが悪循環になり少しずつ自信が無くなっていきます。

不動産営業は、精神的にかなり波がある仕事だと思います。

売れている時は楽しい。
でも、売れない時は本当に苦しい。

とてもわかりやすい。

しかも、不動産は単価が大きいので、1件取れないだけで空気が変わる会社もあります。

だからこそ、不動産営業に必要なのは、「根性」だけではありません。

私はむしろ、

・気持ちの切り替え
・自分を責めすぎないこと
・小さな改善を続けること

の方が大事だと思っています。


数字を出した人が評価される世界

不動産営業の世界は、とてもシンプルです。

どんな手を使っても売った人が偉い。

事務処理が全くできなくても売った人が偉い。

契約件数や売上が多ければ昇進する。

マネージメントができなくても売った人が出世する。

逆に、どれだけ真面目に頑張っていても結果が出なければ評価されない。

売って結果を出している人には文句は言えない。

それがあたりまえの世界。

逆に売っていない人を評価してしまうと、売っている人が辞めてしまう。

私は20年以上この業界を見てきましたが、その傾向は今も大きく変わっていないと思います。

もちろん素晴らしい上司もいました。

ただ一方で、

  • マネジメントが得意ではない人
  • 部下育成が苦手な人
  • ビジネスリテラシーが高いとは言えない人

であっても、営業成績だけで出世していくケースを何度も見てきました。

営業会社では珍しい話ではありません。

だからこそ、若い頃の私は、

「上司の言うことを聞いていれば成功できる」

と思っていました。

しかし実際にはそう単純ではありませんでした。

上司のやり方が自分に合うとは限らない。

尊敬できる上司に出会えるとも限らない。

むしろ、自分自身で考え、自分なりの営業スタイルを作ることの方が大切だと感じるようになりました。

少し厳しい言い方になりますが、

不動産営業は誰かが自分を成功させてくれる世界ではありません。

最終的には、自分で学び、自分で行動し、自分で改善し、自分で結果を出していくしかない。

私はそう思っています。

会社文化が独特な会社もある

これは業界経験者なら共感する人も多いと思います。

不動産業界は、昔ながらの意味をもたない体育会系文化が残っている会社もあります。

もちろん、最近はかなり改善されている会社も増えています。

ただ、私が過去に経験した中には、

・上司の言うことは絶対
・休日でも電話対応は当たり前
・強制的な飲み会の参加
・結果が出ないと詰められる

そんな環境もありました。

特に辛かったのは、“相談できる空気がない”会社です。

売れていない時ほど悩みを抱えるのに、

「弱音を吐いたらダメ」

という空気がある。

これはかなり苦しかったです。

ただ、その一方で、もちろん人間関係の良い会社もありました。

実際、今でも仲の良い同僚もいます。

なので、不動産営業を目指す人に伝えたいのは、

「業界全体」ではなく、
「どの会社に入るか」が本当に大事ということです。

給与や知名度だけで選ばず、

・会社の雰囲気
・社員同士の距離感
・上司の考え方
・離職率

なども、できるだけ見てほしいと思います。


それでも不動産業界で得たもの

ここまで読むと、

「やっぱり不動産営業は厳しい世界なんだな」

と思うかもしれません。

実際、楽な仕事ではありません。

ただ、私はこの業界に入ったことで、人として成長できた部分も多かったと思っています。

例えば、

・相手の気持ちを考える力
・レスポンスの速さと速さの重要性
・言葉遣い
・人を見る力
・段取り力

などは、不動産業界でかなり鍛えられました。

特に、「レスポンスの速さ」は今の仕事にも大きく活きています。

現在、私は営業職ではなく、事務職の課長として働いています。

営業職時代は、私が課長というポジションになるなんて夢にも思いませんでした。

営業としては恥ずかしいことですが、売る件数は少なくても、事務仕事や他部署への引継ぎ業務は他の営業よりレベルが高かったから、他部署からは私の支持率が高く、私の案件は安心して取り組んでくれていた。

今、やっとその力が発揮できる会社、必要とされる会社に入社することができました。

やっとです。

基本的に営業の人間は、事務仕事が苦手です。

だから事務系の仕事がレベル高い基準でできる私は重宝される。

営業時代は結果が出ずに苦しむことも多かったですが、その経験があったからこそ、今の仕事にも繋がっていると感じています。

営業の気持ちもわかる。

営業のストレスもわかる。

営業が内勤に対して思っていることもわかる。

だから私は嫌な役回りの仕事も引き受けた。

内勤として営業に厳しいことも言ってきた。

個人ではなく、会社として発言してきた。

それがさらに評価された。

「不動産営業は絶対おすすめ」

とも思いませんし、

「やめた方がいい」

とも思いません。

ただ、人によって本当に向き不向きが明確に分かれる仕事だと思います。


不動産営業に向いている人

私がこれまで多くの営業マンを見てきた中で、不動産営業に向いていると感じる人には共通点があります。

例えば、

・レスポンスが早い
・ストレスより給与を優先
・気持ちの切り替えができる
・素直に学べる
・行動量を継続できる

こういう人は、長く活躍している印象があります。

逆に、

「一人で抱え込みやすい人」

は、かなり苦しくなりやすい業界だと思います。


私が実務を通して、成功している営業マンを客観的に分析した結果を見てください。

※必ずあなたの役に立つはずです。

まとめ

不動産営業は、確かにきつい仕事です。

私自身も、何度も辞めたいと思いました。

ただ、その中で学んだことや、人として成長できた部分も多くありました。

私は今、不動産会社で事務系の仕事で評価され課長になりました。

営業では落ちこぼれの私がです。

人の紹介(リファラル)で今の会社に入りました。

私の場合はたまたま紹介してくれた人と仲が良かっただけですが、紹介してもらう人脈作りがとても大事です。

ただ仲が良いではなく、この人と一緒に仕事をしたいと思う、思われることです。

もちろん営業の世界では、営業で結果を出す。数字がで結果を出すこと最も大事です。

しかし、先のことを考えると一番大事なことはビジネスリテラシーを高める事。

本当の意味でビジネスリテラシーが大事だと思うことだけでも時間がかかります。

30歳を超えてビジネスリテラシーを全く理解していない人はビジネスの幅が狭くなります。

もし今、不動産業界に入ろうか悩んでいる方や、現在働いていて苦しい方がいれば、

「自分だけじゃない」

ということを少しでも感じてもらえたら嬉しいです。

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